
株式会社の設立には、メリットとデメリットが存在します。設立する前にあらかじめこれらをしっかりと確認し、十分に検討することをおすすめします。
目次
メリット
社会的信用度が高い
これは株式会社設立の最も大きなメリットです。まず個人事業と会社では、一般的に会社のほうが信用できると認識する人が多いでしょう。
また、会社には株式会社・合同会社・合資会社・合名会社の4つの種類がありますが、その中でも特に信用度が高いのは株式会社だと言えます。
会社法の改正によって以前よりも設立が簡単になったとは言え、やはり「株式会社」というブランドは様々な場面で有利になります。
例えば、事業に必要な資金を調達する際、株式会社であることが前提条件とされる場合があります。取引先との契約でも、株式会社でなければ取引を行わないこともあるようです。良い人材を求めて求人広告を出す際も、求職者はまず会社の法人形態から判断する場合が多いでしょう。
有限責任
あまり考えたくないことですが、事業には成功がある反面、失敗もあります。
特にこの時代、経営者に能力があったとしても、時代の変化や不測の事態に対応しきれなくなるということはどんな会社にも起こり得えるでしょう。事業に失敗し多額の借金をつくってしまった場合のことを考えると、有限責任であることは最大のリスク回避になると言えます。
具体的に有限責任とはどのようなことかと言うと、責任の範囲が自分の出資金額までであり、それ以上の負債があっても返済する義務はないということです。
これが合名会社や合資会社(無限責任社員のみ)、個人事業などでは無限責任となり、つくってしまった借金は全額返済しなければならないとされています。ただし注意したいのは、小規模な株式会社が融資などを受ける場合です。この場合、代表者が連帯保証人になる場合が多いので、代表者は実質無限責任となってしまいます。
一般の人から出資を募ることができる
資金を増やすことを考えたとき、金融期間から融資を受けるのが難しいとなれば、株を発行するという手が考えられます。株式会社では出資者が役員である必要はないので、一般の人からも出資を募ることができるというわけです。
デメリット
設立費用が高い
株式会社を設立する際にかかる費用は、ほかの会社と比べると少々割高になります。公証人による定款認証が必要なこと、登録免許税の金額が高いことなどがその主な理由です。
会計・税務等が複雑
株式会社は会計や税務に関する申告書類が多いため、知識が乏しいままにひとりで全てをこなすには少々厳しいものがあるかもしれません。専門の税理士等に依頼をするか、知識のある従業員を雇うか、いずれの場合もこのための費用が必要になってきます。
決算公告が必要
年に1回の決算終了後には、その期の貸借対照表などを公表しなければならないという義務があります。これを決算の公告と言い、その方法としては「官報」と呼ばれる新聞のようなものに掲載するか、最近ではインターネット上などに掲載することも一般的になってきています。
官報へ掲載する場合の費用は6万円程度、インターネットに掲載する場合の費用はまちまちですが、いずれにしても毎年それなりの費用と手間が必要になってきます。また、赤字が続く会社にとっては決算を公表することでかえって信用を失う可能性があるかもしれません。
役員に任期がある
株式会社の役員にはそれぞれ2?4年の任期があります。譲渡制限株式会社では任期を最長10年まで延ばすことが可能となっています。しかしどちらの場合も役員を改選する際には、専門家への依頼費用と印紙代がかかります。また、この任期を守らなかった場合には罰則が科せられることになっています。